ルーシーママのスペイン便り

ルーシーは2009年にマドリッドに近い村で生まれたトイプードル、ママはえらい昔、日本に生まれ、長い間スペインに住んでるおばはんです。

寒いスペイン (寒い気候と心寒い世相)

大変なご無沙汰となってしまいました。
4月半ばから、数年に一回という大きなお仕事を頂き(この不景気の中、本当にありがたいことなのですが)、2ヶ月近い缶詰状態(時間との戦いとも言う)でした。今も未だ進行中で、なかなかブログまでたどり着けず時間だけが過ぎていく日々・・・ほんとうに不甲斐ない限り。


スペインは100年来というほど雨の多い3月、その後4月も時々雨や雪に見舞われ、1985年以来の寒い5月を記録し、5月半ば過ぎにはスペイン各地で雪、雪、雪、マドリッドも山沿いは降りました。5月15日はマドリッド守護聖人サン・イシドロの日でしたが、最高気温13度、最低気温3度(もちろん摂氏です)で、なんとも寒いお祭りでした。気温だけを比較すると、3月の方が気温の高い日が多かったくらいです。
6月に入っても最低気温は10度以下のまま、先週末からついに夏が来たかと思いきや、また今週末から雨と寒さが戻るとか。ほんとうに、おかしな天候。
私も今年でスペイン暮らしが30年になりますが、こんな変な天候は初めて。ユニクロスーパーライトダウンをいつまでたってもしまえないし、羽毛布団を夏布団に替えられない・・・


そして、ここスペインは毎日毎日どっちを向いても汚職だらけ。政治家、司法界、経済界、宗教界、ほんとここまでもかっていう感じ。法の下に出て汚職、横領、背任の罪を裁こうとすると、その裁判官に政治的圧力がかかり、罷免されるか、左遷されるか・・・

Ley de Transparencia(直訳すれば透明法、国民の税金が使われている組織・機関はその財政内容を開示すべしというもの)が現在国会で審議されています。争点はこれをどこまで適用するかということ。政府閣僚、国会議員、王室、司法界、経団連労働組合などなど・・・。労働者の利益を代弁して政府と交渉する立場にある大手労働組合も、結局は政府が策定する国家予算からその運営のための補助金を貰っている訳で当然その財政内容は透明でなければならないでしょうに、労働組合自体がこれに反対しているらしい。っていうか、労働組合が政府のひもつきだったら、一体どこまで労働者の利益を代弁しているかも眉唾ものなのでしょうかねぇ。
 
何十年もかけて築き上げてきた公共医療、教育制度、社会福祉制度が「予算カット」の名の下、私企業へのアウトソーシングで骨抜きとなり、持てる者だけが上質のサービスを享受し、持たざる者は切り捨てられる、時代は30年から40年は逆行しています。ほんとうに残念な限り。
明日の日曜日、マドリッドでは公共医療サービスに従事する医師や看護師の主導の下、医療の私企業化に反対する大規模なデモ行進がマドリッドの主要公立病院のひとつでマドリッド市北部のラ・パス病院から始まり、同様に主要病院でマドリッド市南に位置するドセ・デ・オクトゥブレ病院にかけて行われる予定。


スペインだけでなく、フランス、イタリア、さらにドイツでも欧州委員会欧州中央銀行国際通貨基金IMF)のトロイカによる緊縮財政路線、つまり小さな政府という考え方は間違っている、という声が日に日に大きくなっています。日本政府の打ち出している大きい政府という発想に基づく経済政策、アベノミクスには熱い視線が注がれているようですが、どうでしょう。日本が順調に体力を取り戻してくれるといいのですが。

まぁ、私たち普通の市民にができることは、とにかく、自分の目の前にある仕事を一生懸命こなしていくしかないですが。


寒く不安定な天気の合間を縫って時々現れる青い空と太陽、晴れ間に合わせてルーシーと散歩に出ると、植物や樹木の元気な姿に、癒されたり元気付けられたりします。
今、スペインが一番美しい季節なんですけど、今年はとにかく寒いです。




好い香り
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青空に映えるセンダンの樹と花
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6月3日、2ヶ月前に菜の花が一杯だった原っぱ今はこんな。
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(同じ原っぱの4月4日の様子)
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木洩れ陽のトンネル
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野ばら
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アカシアの花
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青空に映るアカシア
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暖かくなったり寒くなったり、でもそのおかげで草の緑は長続き。
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ルーシーと正ちゃんとマヤ
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これも好い香り
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これも綺麗
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気温が上がらないのでお花がずっと咲いてるのかな
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こんな可憐な小花が。。
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やがてこんなになるんです。ルーシーは公園の散歩から帰ると体にこれがくっついてる。
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