ルーシーママのスペイン便り

ルーシーは2009年にマドリッドに近い村で生まれたトイプードル、ママはえらい昔、日本に生まれ、長い間スペインに住んでるおばはんです。

カバルガタ・デ・レリェス

1月5日(水)

新年も既に5日目、時々小糠雨が降るど〜んよりした、全くマドリッドらしくない空。
さて、今日5日は、スペインが国を挙げてショッピングに殺到する日。明日6日は公現祭(東方三博士礼拝の日)、暮れから始まったクリスマス気分が最後のクライマックスを迎える日。幼子イエスの生誕を祝うため、らくだに乗って東方からやって来る3人のレリェス・マーゴス(ガスパール、メルチョール、バルタサールという三人の王様)は、スペイン中の子供たちにもプレゼントを運んでくるらしい。「いい子にしているとレリェス・マーゴスが望みのプレゼントを持ってきてくれる、でも悪い子にしてるとプレゼントの中身は石炭」なのだそうで、子供たちはクリスマスが来ると、レリェスに欲しいものをお願いするお手紙を出して、ずっといい子にして待ち続け、5日の夜はわくわくしながら眠りにつく訳です。一方、5日はそんな子供たちの期待に応えるため、パパやママやおじいちゃんやおばあちゃんがお手紙に書かれた品を求めて街中を駆けずり回る日でもあるのです。まぁ、日本の12月24日みたいなものでしょうか。

レリェスにお手紙でプレゼントをお願いするというファンタジー、エル・コルテ・イングレスを始めとするデパートや企業はこれをフルに利用して商戦を展開、今日5日はどこのお店も真夜中まで営業してるって訳です。ご苦労様です。

そして、なんといっても今日のメインイベントは、そのレリェル・マーゴスが街に入場する「カバルガタ」と呼ばれるパレード。不景気を反映してか、マドリッド市内のクリスマス・イルミネーションはここ数年で最もしょぼいものでしたが、このカバルガタには、何しろ多くの企業の協力があるので、力が入っています。マドリッド市内各地区でも小規模なカバルガタがありますが、一番豪華で大規模なカバルガタはマドリッドを南北に走るカステリャーナ通りを練り歩き、シベレス広場の市庁舎の前でフィナーレとなるもの。これは国営テレビが全国ネットで生中継。3人の王様が乗った山車の他にも、様々なモチーフをもとにした多くの山車が練り歩き、パヘと呼ばれる王様の付き人たちが山車の上から沿道の子供たちにキャンディーの雨を降らせると、子供たちだけじゃなく大人たちもおおはしゃぎでキャンディーをゲットしようと躍起になります。

http://www.rtve.es/mediateca/videos/20110105/cabalgata-reyes-magos-madrid/981194.shtml
スペイン国営テレビのWebにUPされている動画でカバルガタの様子が見られます。


一方、6日の聖なるお休みは家族そろってランチにご馳走を食べるの慣わし。そのランチに欠かせないのがロスコン・デ・レリェス(表面にドライフルーツやら砂糖やらを振り掛けた、大きなドーナツ型の菓子パン)。パンの中のどこかにソルプレサ(サプライズ)と呼ばれる小さな人形が埋め込まれていて、それが当たった人がロスコン代を払うのが習慣とか。今日はどこのパン屋さんでも、明日のためにできたてのロスコンを買う人々が長蛇の列を作ってます。私も長い列に並んで、一番小さいサイズのナタ(生クリーム)入りロスコンをゲットしました。


ロスコン


ロスコン


甘いロスコンはあげられないよ!と言ったら、ふてくされているルーシー